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収益不動産の売却について、築年数と売却価格の関係を戦略的に活かす方法
2026.10.03
コラム
収益不動産の売却について、築年数と売却価格の関係を戦略的に活かす方法
TL;DR(ひと言要約)
不動産売却価格は築年数やアクセス、周辺環境、経済や政策などの外的要因に左右されます。築5年以内の首都圏戸建てが5,340万円に対し、築31年以上は3,030万円(下落率43.3%)と、築年数の経過に伴う価格下落は顕著です。しかし、築20年・築30年・築40年の物件でも、立地・収益性・リノベーション効果を適切に評価すれば、相応の価格での売却が可能です。Hacottoでは、築年数別・地域別の価格下落曲線を踏まえたうえで、売却タイミングと事前投資の判断をサポートしています。
築年数と売却価格の関係:統計データで実証
直接回答
東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏中古マンションは築5年時点で1億1,381万円、築30年時点で6,450万円、築30年超で3,784万円に下落します。築年数の経過は売却価格に直結する要因です。
根拠データ
中古マンション売却相場は、築5年で9,089万円、築10年で8,349万円、築20年で7,927万円、築30年で5,341万円、築30年超で3,421万円の価格帯で推移しています。築16~20年のマンション売却相場は首都圏で5,938万円、築21~25年で5,370万円と、築年数の経過とともに価格が緩やかに下がる傾向が見られます。
戸建ての場合、築16~20年は下落率12.9%で4,650万円、築31年以上は下落率43.3%で3,030万円となり、マンションよりも価格保持率が高い傾向があります。これは土地価値の相対的な重要性が高いためです。
価格下落の加速ポイント
統計から見えるのは、築年数による段階的な価格低下です。特に注視すべき転換点は以下の通りです:
- 築10年まで:緩い下落(約8~10%)
- 築15年~20年:中程度の下落(累計約20~30%)
- 築25年を超える:下落が加速(累計40~50%)
- 築30年超:急激な低下(新築比で50~70%)
Hacottoが使う築年数別・地域別の価格下落曲線モデル
直接回答
Hacottoは、累計1000件以上のご相談実績から得た地域別・築年数別の価格下落パターンを分析し、セカンドオピニオンサービスとして提供しています。単なる市場相場ではなく、個別物件の立地・構造・入居状況を踏まえた評価が売却戦略の要です。
地域別の価格差と建物構造の影響
東京都の中古マンションは築0~5年で9,990万円、築31年超で3,570万円となるのに対し、神奈川県では同条件で6,326万円と1,870万円の差が見られます。地域による基礎価格帯の差は、築年数による下落率よりも売却価格に大きく影響します。
Hacottoが注目する地域別の売却戦略ポイント:
| 地域特性 | 価格保持の強み | 売却時の留意点 |
|---|---|---|
| 都心部(東京23区) | 土地価値が高く、築年数による下落率が相対的に小さい | 入居者需要は高いが、取得価格が高いため利回り評価が厳しくなる |
| 準都心(神奈川・埼玉) | 交通利便性による安定した需要 | 築25年を超えると急に買い手が限定される傾向 |
| 地方都市 | 価格水準は低いが安定している物件も多い | 空室リスクが高く、売却時の入居率が価格に大きく反映される |
構造別の下落パターン
Hacottoのご相談では、木造・RC造・SRC造による耐用年数の違いを価格評価に反映させています。建物価値は築5年で約8割、築10年で約5割、築15年で約3割、築20年で約1割になるとされています。これは主に木造建物を基準にした数値であり、RC造であれば長期間価値が保持される傾向があります。
築20年・築30年・築40年の物件が売れる理由と市場評価
直接回答
築年数が経過した物件でも、高い稼働率(入居率)・立地の優位性・適切なリノベーション・収益性の高さがあれば、買い手は見つかります。築30年の中古マンションでも成約件数が667件と多く、築30年超でも2,311件が成約しており、市場にニーズが存在します。
築20年物件の売却評価
築16~20年の中古マンションは平均成約価格6,536万円、1㎡当たり97.7万円で成約しており、築20年を超えた直後に価格が急落するとはいえません。むしろ、築15年から築20年の間に価格は緩やかに調整され、その後は安定した価格帯で取引される傾向があります。
築20年物件が売れる理由:
- 投資利回りの明確化:築浅物件よりも利回りが高く評価され、利回り目的の投資家から需要がある
- 入居者構成の安定:長期入居者がいると、売却後の経営リスクが低く見える
- 設備の補修記録が明確:大規模修繕の履歴があれば、買い手は今後の修繕時期を予測しやすい
築30年・築40年物件の市場性
築30年を超えたアパートは資産価値が低いと見なされ、売却価格が大幅に下がる可能性があります。しかし、築30年を超えると2,400万円台にまで減少している一方で、土地の値上がりやリノベーション需要がある物件は買い手が存在します。
築30年超物件が売却できる条件:
- 土地の立地が良好(駅近・商業地周辺)
- 構造がRC造で建物品質が保持されている
- 現在の入居率が60%以上と安定している
- リノベーション適性が高い(間取り変更可能など)
築40年前後の物件の評価転換点
築40年を超える物件は、個別の条件評価がより重要になります。築年数ごとの成約価格を見ると、築36~40年は2,742万円で、築31~35年の2,303万円より高くなる傾向もあります。これは、特定の条件(例:良好な立地、高い利回り)を持つ物件が厳選されて売却されるためです。
売却価格を守るための築年数別戦略(リノベ投資の判断軸)
直接回答
売却価格を守るうえで重要なのは、築年数ごとに「リノベーション投資を行うべきか」「そのまま売却するか」を戦略的に判断することです。Hacottoは、オーナー向けサービスとして入居者募集から契約、トラブル対応、退去時の精算やリフォームまで、賃貸経営業務を一括でサポートしており、売却前のリフォーム・リノベーション対応も行っています。
築年数別の事前投資判断フレームワーク
築10年~15年:軽微な修繕で価格保持
築10年を超えると、マンションの設備や内装に軽微な修繕が必要になるケースが増えてきますが、中古マンション市場では依然として需要のある築年帯です。
| 施策 | 効果 | 費用目安 | 売却価格への影響 |
|---|---|---|---|
| ハウスクリーニング | 第一印象の向上 | 10~20万円 | +3~5% |
| 給湯器・エアコン交換 | 入居者の不安解消 | 30~50万円 | +5~10% |
| 壁紙張替え | 部屋の鮮度向上 | 20~40万円 | +3~8% |
この段階では「修繕」に重点を置き、大規模なリノベーションは避けるべきです。理由は、修繕費用を売却価格の上昇で回収できる確率が高いためです。
築15年~20年:戦略的なリノベーション検討フェーズ
この築年帯は、リノベーション投資の「判断岐路」です。地域や時代による入居者のニーズを十分に調査せずにリノベーションした場合、思ったような入居率アップ効果が得られず、費用をかけた分だけマイナスになる可能性があります。
リノベーション投資判断のチェックリスト:
- ☐ 現在の入居率が70%以上か?
- ☐ 物件所在地の賃料相場は過去2年で上昇傾向か、下降傾向か?
- ☐ 同一地域内で、築年数が同程度の競合物件が存在するか?
- ☐ リノベーション費用が物件価格の10%以下か?
- ☐ 修繕後の予想家賃で、リノベーション費用を2年以内に回収できるか?
これらのうち3項目以上が「はい」なら、リノベーション投資を検討する価値があります。逆に2項目以下なら、売却を優先するべきです。
築20年~25年:売却タイミングの重要性
築21年を過ぎると急激に売却相場が低下し、築25年を過ぎた場合には成約率が急激に低下します。この段階では、以下の3択を迫られます:
選択肢1:現状維持で売却
- メリット:速やかに現金化でき、リノベーション費用がかからない
- デメリット:価格下落が加速する時期のため、待つほど売値が下がる可能性
- 適用場面:入居率が高く、経営が安定している場合
選択肢2:軽めのリノベーションを施して売却
- メリット:見栄えの改善により、買い手の選択肢が広がる可能性
- デメリット:費用回収が不確実
- 適用場面:空室が散見される、または外観の老朽感が目立つ場合
- 費用目安:最低限の修繕は10~50万円、設備交換は10~30万円、大規模リノベーションは100万円以上
選択肢3:建て替え・転用を検討
- メリット:土地資産を活用した新規事業展開が可能
- デメリット:多額の資本投下と時間を要する
- 適用場面:土地価値が高い、または将来の土地用途変更が見込まれる場合
築30年超:売却効率の最大化戦略
築古アパートの魅力を高める方法として、ハウスクリーニングの徹底、リフォーム・リノベーション、人気のある設備設置が挙げられます。ただし、売却前にリノベーション費用をかけすぎると、その費用を回収できない可能性があり、この損益の分岐点を見極めるのは不動産会社でも難しいです。
築30年超物件の売却戦略:
- 買取オプションの活用:築古のアパートだと、建物の耐用年数を超過しているケースが多く、銀行の融資がつきにくいというデメリットがあり、購入希望者が物件購入資金の融資が受けられず、売却しにくくなる可能性があります。この場合、不動産会社による買取や買取保証付き仲介が有効です。
- オーナーチェンジ売却の活用:入居者がいる状態でもそのまま次のオーナーに引き継ぐことは可能であり、入居率が高いと売れやすくなります。築30年超の物件ほど、入居者がいる状態での売却が価格維持につながります。
- 地域密着型の営業戦略:大手仲介よりも、地域内で築古物件の購入実績が豊富な業者に依頼する方が、買い手との接点が増えやすい傾向があります。
よくある質問(FAQ)
Q1:築20年のマンションは本当に売れなくなるのか?
いいえ。築16~20年のマンションの成約件数は1,202件で、築26~30年の1,327件と比べても変わらず、市場ニーズが存在します。むしろ、築20年を超えた直後に急落するのではなく、築25年を過ぎた時点で成約率が低下する傾向が強いです。
ただし、「売れるか売れないか」よりも「いくらで売れるか」が重要です。同じ築20年の物件でも、立地・入居率・建物管理状況によって売却価格に20~30%の差が生じることは珍しくありません。
Q2:売却前のリノベーションは本当に損をするのか?
リノベーション投資が必ず損とは限りません。ただし、売却前にリノベーション費用をかけすぎると、その費用を回収できない可能性があり、この損益の分岐点を見極めるのは不動産会社でも難しいです。
判断のポイント:
- 予定リノベーション費用が200万円未満で、売却予定価格が2,000万円以上であれば、検討の余地あり
- 築年数が20年以下で、立地が良好(駅徒歩5分以内など)であれば、リノベーション効果が出やすい傾向
- 築30年超で、リノベーション費用が物件想定価格の15%以上なら、売却を優先すべき
Q3:築古物件でも融資が付きやすくする方法はあるか?
融資の可否は買い手側の問題であり、売り手側では直接的には改善できません。しかし、以下の施策により、融資対応可能な買い手層を増やすことは可能です:
- 入居者が入っている状態(オーナーチェンジ)での売却
- 収益性が明確な数字(5年分の家賃実績など)を提示する
- 買取業者への直接売却の並行検討
- 売却価格を相場より5~10%低めに設定し、購入検討者の層を広げる
セカンドオピニオンサービスでお力になります
築年数と売却価格の関係は、統計的なデータだけでは判断できません。物件の立地環境、現在の入居者層、建物の個別状況、周辺競合物件、税務上の検討などが複雑に絡み合うためです。
Hacottoは、累計1000件以上のご相談実績から得た知見を活かし、売却を検討されるオーナーに対して、市場相場や一般的な営業トークではなく、個別の物件状況に基づいた戦略的なセカンドオピニオンを提供しています。
また、Hacottoでは空き家の管理や売却、賃貸化、リフォームについて、自社でリフォーム・リノベーション対応を行っており、「売却すべきか、リノベーションして経営継続すべきか」の判断から、実際の改修・販売戦略まで、一貫したサポートが可能です。
何年築の物件をお持ちで、売却を含めた経営判断にお悩みでしたら、まずは無料相談でお気軽にお聞かせください。物件の詳細と現在の状況をお伺いしたうえで、売却タイミング、事前投資の必要性、想定売却価格帯など、実行可能な選択肢をご一緒に検討させていただきます。


